タイトル

天体写真

タイトル

1,撮影 具体的な撮影の仕方
2,カメラ AV値

「望遠鏡」と「赤道儀」は「天体望遠鏡」のページに移動しました


1,撮影

固定撮影

●50mm標準レンズ

ここでは50mm標準レンズを用いて、東京など空の明るい場所で
星座全体を撮影する場合のノウハウを紹介します。

必要なもの ( )は、私の場合
・カメラ(NIKON new FM2)
・レンズ(NIKON F1.2)
・レリーズ
・光害フィルター(Kenko HF)
・三脚
・フィルム(Fuji G400)

撮影方法はふつうの3脚にカメラをつけます。

撮影方法
1,レンズに光害フィルターをつける
2,レンズをカメラボディに接続、レリーズをつける
3,カメラを3脚につけ、目的の星座に向ける

撮影時間は、星を点状にするには、以下の通りです。

赤緯 最大撮影時間(秒) 赤緯 最大撮影時間(秒)
0 14 50 21
20 15 60 27
30 16 70 40
40 18 80 79

この時間を過ぎると星が線状になります。

このことから、 F2 15秒 で撮影すると、6等星までは写ります。
光害フィルターをつけると星の色は違ってしまいますが、 だいぶ星がきれいに写るようになります。

F1.2 15秒 で撮影すると星雲も写せますが、中央部だけ明るいといった現象が
起きます。(下の写真参照)

オリオン座 (21KB)  F1.4 15sec


ガイド撮影

●50mm標準レンズ

ガイド撮影は赤道儀の上にカメラを載せ、モータードライブで
追尾しながら撮影します。そのため、設備が多くなってしまい、
あまり気楽にできません。また、光害のひどいところでは
長時間撮影できないため意味がないかもしれません。
しかし、空が澄んでいるときはすばらしい天体写真ができます。
(下の写真と上の写真を比べてみてください)

オリオン座 (53KB)  F2 60sec

必要なもの ( )は、私の場合
・カメラ(NIKON new FM2)
・レンズ(NIKON F1.2)
・レリーズ
・光害フィルター(Kenko HF)
・赤道儀(Vixen Super ポラリス)
・フィルム(Fuji G400)
撮影方法
1,レンズに光害フィルターをつける
2,レンズをカメラボディに接続、レリーズをつける
3,カメラを赤道儀につける
4,望遠鏡の極軸望遠鏡を使って北極星にあわせる
5,カメラを目的の星座に向け、望遠鏡で追尾する

空が十分に暗ければ撮影時間は自由です。私は F2 60秒 で撮影します。
すると、目に見えない星や星雲が写ります

●300mm望遠レンズ

内容は基本的に50mmレンズと変わらないのですが、 望遠レンズということもあり極軸を正しくあわせていないと
星がずれていく原因になります。ずれの許容量は以下の通りです。

焦点距離 1分 2分 4分 8分 15分 30分 60分
50 3.5° 1.8° 55′ 30′ 14′ 7′
135 2.7° 1.3° 40′ 20′ 10′ 5′ 2′
300 1.2° 36′ 18′ 9′ 5′ 2′ 1′
720 30′ 15′ 7′ 3.5′ 1.8′ 0.9′ 0.5′

10′ぐらいの精度は極軸望遠鏡を使えば実現できます。

私は F4.5 60秒 で撮影します。
すると、目に見えない星や星雲が写ります
3つ星 (53KB)  F4.5 60s 300mm

●天体望遠鏡

天体望遠鏡に接眼レンズをはずして直接カメラをつける方法があります。
これを「直焦点法」といいます。星雲や星団を写すときに使います。

必要なもの ( )は、私の場合
・カメラ(NIKON new FM2)
・天体望遠鏡(Vixen SP130)
・レリーズ
・アダプター (Vixen-Nikon)
・フィルム(Fuji G400)
撮影方法
1,天体望遠鏡の極軸をあわせ、目的の星に向ける
2,アダプターを接続する

アダプターの接続に関しては、各メーカーによって違います。
私は F5.6 30〜60秒 で撮影します。(空の条件によって変わる)
F値は望遠鏡によって決まっていて(焦点距離)÷(口径)で求まります。

M42 (33KB)  F5.6 30sec 720mm


リレー撮影

●天体望遠鏡を用いる

この方法は、主に惑星や月の撮影に使います。星雲の撮影には向いていません。 原理は、天体望遠鏡の接眼レンズの後ろにカメラをセットして撮影しようと言うものです。

必要なもの ( )は、私の場合
・カメラ(NIKON new FM2)
・天体望遠鏡(Vixen SP130)
・レリーズ
・アダプター (Vixen-Nikon)
・フィルム(Fuji G400)
撮影方法
1,天体望遠鏡の極軸をあわせ、目的の星に向ける
2,アダプターを接続する

アダプターの接続に関しては、各メーカーによって違います。
露出時間ですが、惑星によっても大きく違います。
また、その日の空の澄み具合によっても大きく違います。
これは長年の間で露出時間を決めることになります。
参考に下の表を見てください。(フィルムはISO 400)

惑星 F5.6 F8 F11 F16 F22 F32 F45 F64 F90 F128
1/2000 1/1000 1/500 1/250 1/125 1/60 1/30 1/15 1/8 1/4
水星 1/4000 1/2000 1/1000 1/500 1/250 1/125 1/60 1/30 1/15 1/8
金星 - 1/4000 1/2000 1/1000 1/500 1/250 1/125 1/60 1/30 1/15
火星 1/2000 1/1000 1/500 1/250 1/125 1/60 1/30 1/15 1/8 1/4
木星 1/500 1/250 1/125 1/60 1/30 1/15 1/8 1/4 1/2 1
土星 1/125 1/60 1/30 1/15 1/8 1/4 1/2 1 2 4
天王星 1/30 1/15 1/8 1/4 1/2 1 2 4 8 16

望遠鏡に一番低倍率のものをつけたときは、Fは16〜32程度、
高倍率の時は、Fは64〜128程度です。

撮影で一番気を使うのは、ぶれです。原因はシャッターを押したときや
風によって望遠鏡が揺れること、星が瞬くこと(一番多い)などがあります。

全景 (15KB) F64 1/2s 9200mm

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2,カメラ

AV値

AV値とは、明るさのようなものです。
カメラで、よくF16とF22の中間の値というものを使ったりします。
AV値とF値の関係は次の通りです。

AV=6.64logF

F2のAV値は2、F2.8は3です。
そこで、F2とF2.8の中間のAV値は2.5です。

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