メモリー増設

ここでは、メモリー増設による効果を検証してみようと思います。
現在、私の持っているパソコンはNECのPC9821Xa16/W16です。
このパソコンのメモリーは16MBあります。このパソコンに
IODATAのNE-ECC16×2を増設して32MB,48MBにしてみました。

●検証の手順

検証は次の手順で行いました。

  1. 起動
  2. IE4.0の起動
  3. Word98の起動
  4. 1024×768の画面を「Copy」Keyでコピーしペイントブラシに貼り付ける
  5. ペイントブラシで次の操作を行うまで

この操作を行った時の「空きメモリ」「使用しているスワップ」「時間」を測ってみました。
メモリーは、オリジナル(16MB),増設メモリーのみ(32MB),オリジナル+増設(48MB)で測定。

●結果

左上:空きメモリーの変化

右上:使用しているスワップ
   (縦の単位はMB)

左下:操作を行うのにかかった時間
   (縦の単位は秒)

16MBの状態ではWindows95を起動しただけですでにメモリー不足になっています。
しかし、48MBでは15MB弱の空きがありました。32MBあたりが境界のようです。

その後、次々とアプリケーションを起動していくと48MB搭載しているものも
Word98を起動した時点でメモリーを使い切ってしまいました。
32MB搭載機種はWindows起動時点でちょうど使い切っています。

すべて終えた時点では、16MB搭載機種では30MBのスワップが発生していますが
48MB搭載機種では15MB強、48MB搭載機種では10MB弱に押さえられています。
いずれもスワップが発生しているのですが、48MB搭載機種のほうが
きびきびと動きます。これは、スワップファイル自体が小さいので
データの出し入れが少なくてすむためだと思われます。

次のグラフは、(使用中のスワップ)−(空きメモリー)で計算しています。
こうすると、メモリーの使われ方が一貫してみることができます。
y=0の時は、メモリーがちょうどいっぱいになっていることを意味しています。
y<0ではメモリーが余っていて、y>0では不足しています。

3つの直線は大体平行になっています。ただしそれぞれの差は10MBで
16MB開いてはいません。

恐らくこれはWindows95によるもので、スワップが発生しているときは
なるべくメモリー+スワップを消費しないようにしている
ためだと
推測しています。しかしメモリーに空きがあるときは節約はしないようです。

●結論

●価格について

メモリーの値段は日々値下がりしています。
CPUでは「1.5年で集積密度が倍になる」という法則があります。
これはメモリーについても当てはまり、
1.5年で価格は半額になっているようです。

以下の表はIODATAのNE-SIMXAの価格低下の変化をまとめたものです。
(NE-SIMXAはPentuim用パリティありのものです。ECCつきでも定価は同額です。)

年/月 8MB 16MB 32MB 64MB
95/12 43,000 85,000 168,000 334,000
96/5 25,000 47,000 91,000 176,000
96/11 13,000 23,000 43,000 83,000
97/10 8,000 14,000 24,000 47,000
98/3 11,000 19,000 35,000
98/5 11,000 16,000 29,800
98/6 11,000 14,000 27,000
98/8 - 8,000 12,500 24,000

96年は1年間にメモリーの価格が1/4になっています。(これは、「メモリーショック」
といわれています。海外の安いDRAMが大量に輸入されたためです。)
しかし最近では、1.5年で1/2という法則が当てはまるようです。

これからメモリーを増設しようとしている方は、2万円で64MB増設をお勧めします。
なお自作パソコンに増設される方は、1万で64MB、2万で128MBなども
お勧めです。(メーカ品でなければ5割安いです。)

また、DOS/Vパーツショップではメーカー製のメモリーよりかなり安く売られています。
表は、PC-100規格対応のSD-RAMのDIMMメモリーの価格変異です。

  64MB 128MB
98/6 11,000 22,000
98/12 10,000 20,000

このように、メーカー製のメモリーと比べた場合、半分程度になっています。
ただし、安い分相性問題などが発生して動かないということもありえるので
十分にメモリーの知識を持っておく必要があります。

●最近の価格事情

メモリーは98年後半あたりから変動がほとんどなくなってきています。
逆に、SIMMでは値上がりの傾向が強くなっています。


Windows 98について

Windows98(以下Win98)では、Windows95(以下Win95)以上にメモリーを消費します。
Win95では、メモリーは16MB積んでいればWindowを開いたりすることは
割りと快適にできましたが.、Win98では、たちまちスワップが発生してしまいます。
Win98では、最低32MBは必要なようです。

ちなみに、私のパソコンには128MBのメモリーを積んでいますが
起動時に56MB程度使ってしまいます。


戻るNoteに戻る