私は先日、ビデオキャプチャーを買いました。
以前購入したキャプチャーボードがCバスで、画質が良くないことや
MPEGボードの画質にカルチャーショックを受けたのが購入の動機でした。
98年12月現在、ビデオキャプチャをしようとしたら次のようなものがあります。
メーカ | 型番 | 画面サイズ | 価格 | 音声 | 圧縮 | 備考 |
IODATA | MPG-BOX | 352×240 | 30,000 | サウンドカード | MPEG | パラレル接続 |
GV-VCP | 320×240 | 11,000 | サウンドカード | なし | PCI | |
Melco | MEG-VC1 | 352×240 | 40,000 | オンボード | MPEG | PCI |
Iomega | buz | 704×480 | 32,000 | サウンドカード | MJPEG | SCSI付属 |
これをみると、Iomegaのbuzは、704×480でフルモーションができ、UltraSCSIカード
もついて3万円台と非常にお買い得です。MPEGでの取り込みはできないのですが
MotionJPEGをMPEGに変換することはできます。(時間はかかります)
音声は、Melcoを除いてサウンドカード経由で取り込みます。
Melcoは、キャプチャーボードのサウンド端子で音声を取り込みます。
わたしは、MPEGのVideoを作りたかったのと、PCIをつぶさないということで
IODATAのMPG-BOXを購入しました。
Melcoにしようかと迷ったのですが、キャプチャーのチップが2年も経過している
ことと、音声はサウンドカードを使っても映像とのずれはないということを
聞いたので、安いIODATAのものにしました。
以下は、IODATAのMPG−BOXに
ついての情報です。
MPG-BOXでは、画面サイズは352×240 (SIF)と、
176×120 (QSIF) の2つが選べます。
さらに、それぞれも3段階に分かれています。
VideoCDようの項目もあります。
QSIF | 0.2Mbps | 画面が汚く、ぎこちない動き |
0.35Mbps | 画面を拡大すると汚い。動きは滑らか | |
0.5Mbps | 0.35Mbpsとあまり変わらない。 | |
SIF | 1Mbps | 動きも滑らかで拡大してもきれい |
1.15Mbps | 上に同じ | |
2Mbps | 上に同じ | |
3Mbps | 上に同じ |
QISFでは、0.35Mbpsに指定するのがもっとも良いようです。
ただし、拡大するとノイズが多かったりボケていたりします。
QSIFは全画面で見るのではなく、せいぜい2倍の画面で楽しむものです。
SIFは美しいです。
ビットレートを変えても、変化はわかりませんでした。
Displayいっぱいに拡大してもVHSのような色ノイズはありますが
滑らかできれいです。
SIFで1.15Mbpsのビットレートで撮ったものです。 このように、かなり美しい画像です。 |
|
上と同じ条件です。 写真では、かなりのブロックノイズが 写っていますが、実際に再生するとあまり 気になりません。 (JPEGにしたらこうなってしまった・・・) |
このMPG-BOXでは、音声をサウンドカードで取込んで、ソフト的に圧縮します。
映像と音声を別に取込むとずれる心配がありますがMPG-BOXでは
そのようなことは起きませんでした。
音質も、ステレオでCDクォリティなので高音質です。
ところで、テレビやビデオの音声信号をサウンドカードに取込もうとしても
端子が違います。そこで、変換ケーブルが必要になります。
MPG-BOXでは、このケーブルも添付されています。
なお、テレビやビデオなどの音声のレベルと、Line入出力のレベルは
一緒ですので、このように直接つなぐことができます。
音声は、画像といっしょに取り込んでMPEGを作るのと
音声のみを圧縮してMPAを作るのと
音声を非圧縮で取り込んでWAVを作る3つの方法があります。
音声は、サンプリングレートが32KHzと44.1kHzが選べ
モノラルとステレオも選択できます。
ビットレートは、64,96,112,128,160,192,224,256,320,384kbps
の10段階が選べます。VideoCDを作るときは
192kbps、44.1kHz、ステレオに固定になります。
しかし、このレベルでもかなり高音質です。
(MP3が128kbpsであることからも、いかに高音質であるかがわかると思います。)
このMPG−BOXは、映像はハードで、音声はソフトでリアルタイムエンコードします。
そのため、映像と音声が一致しないということが起こります。
10分程度では気にならないレベルですが、30分連続してキャプチャーすると
1秒程度のずれが起こり、かなりの違和感を感じました。
リアルタイムで圧縮した場合に限らず、後で編集して
30分以上のMPEGを製作してもずれは起きます。
いままで、ビデオキャプチャーは大量のデータを高速に転送する必要がありました。
そのため、ISAやCバスのキャプチャーボードは余り見かけなくなり、PCIのものに
変わっていっています。
そんな時勢に反して、プリンターポートを利用したキャプチャーボックスが
多く見かけられるようになりました。
実は、プリンターポートのような低速デバイスでも十分キャプチャーはできます。
MPEG圧縮された映像は150KB/s程度の転送レートです。
それに対してECPモードのプリンターポートは最高2MB/sまで転送できます。
(EPPモードなら8MB/sですが、通常はECPモードで)
このため、プリンターポートだからといって心配する必要はありません。
MPG−BOXを使用してみて一つ大きく気になったことがあります。
キャプチャーした画面に10秒に1回程度の頻度で、
背景とは全く異なる色のブロックノイズが乗るのです。
1時間も電源を入れておくと、前述の色ブロックのいずどころか
画面が認識できなくなるほどひどいものになりました。
いろいろ原因を調べた結果、熱暴走であることがわかりました。
この製品は、アダプターがやけどするほど熱を帯びることで有名だったのですが
エンコーダー自体もそれなりに熱を帯びています。
原因が熱暴走であることが判明したので、現在ではキャプチャーを行う直前に
アダプターの電源を入れエンコーダーには放熱板を乗せています。
このような対処を行ったので、今のところ問題なく動作しています。
Noteに戻る