ついに、1900年代も終了して2000年代へと突入しました。
Windows95が登場してから早4年もたったことになります。
この間にCPUは、Prntiumの時代からPentium lllへ、HDは1GBから20GBへと
画期的に進化しました。しかし、プリンターはどうでしょう?
当時でもカラーインクジェットはあったし、インターフェースも同じだし
印刷速度も大幅には変わっていません。
そういうとき96年3月に買ったプリンターのインクが、00年2月に切れてしまったので
この際ということで新しいプリンターを買ってしまいました。
(インク交換だと8000円するので)
99年度の年末商戦では、EPSONのPM-800C、HPの970Cxi、CanonのF-850の
3機種がトップの座を争っていました。
EPSON PM-800C |
HP 970Cxi |
Canon F-850 |
||
解像度 (dpi) | 1440×720 | 2400×1200 (フォト印刷で 600×600) |
1200×1200 | |
インク数 | 6 | 4 | 6 | |
最小ドット (pl) | 4 | 5 | 4 | |
ノズル数 | 黒 | 48 | 300 | 256 |
カラー | 48 | 136 | 256 | |
ドット径制御 | 3段階 | なし | 2段階 | |
定価 (00年2月) | \59,800- | \57,800- | \59,800- | |
消耗品 価格 |
黒 | \1,500- | \4,000- | \1,100- |
カラー | \1,500- | \4,600- | \1,100- | |
備考 | 顔料系黒インク 全面給紙方式 両面印刷機能 |
このような特徴があり、EPSONがもっともスタンダードな選択しで
画質はもっとも良好、HPは高速印刷や独自の機能に優れるが
4色インクなのでハイライトが弱い、Canonは事実上、写真専用なので
文章の印刷に向かないなどのことがあり、私はEPSONを選びました。
手元には96年に購入したPrinterがあるので、性能を比較してみました。
これから、この4年間のプリンターの進化が分かります。
EPSON PM-800C |
Fujitsu XP-500 |
|
解像度 (dpi) | 1440×720 | 600×300 |
インク数 | 6 | 4 |
最小ドット (pl) | 4 | 30〜50? |
ドット径制御 | 3段階 | なし |
定価 | \59,800- | \49,800- |
それぞれのプリンターで印刷したものを、解像度600dpiのスキャナーで
取り込んだものです。写真の縦が5mmになっています。
印刷紙は再生した普通紙を使用しているため、かなり悪いものです。
印刷したサンプルは、いずれもドットが目立ちやすい中間色です。
Fujitsu XJ-500 | EPSON PM-800C | |
(1) グレー |
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(2) 紫 |
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(3) 黄緑 |
(1)では、グレーを印刷しました。
両者とも、黒インクは使用しておらず、カラーインクで印刷されました。
XJ-500では、3色のドットで印刷されているのがはっきりわかります。
遠くから見るとドットはなんとか目立たないものの、色合いが赤くなっているのが
気になります。
一方、800Cではドットは目を凝らしても見えず、カラー印刷されているのか疑ってしまうほど
美しいです。ハイライト部分もドットは全く見えませんでした。
(2)は、紫のグラデーションを印刷しました。
XJ-500ではマゼンタのバックにシアンのドットがあります。
肉眼でも、この付近のドットはかなり気になります。
対して、800Cではドットは全く見えず、ルーペで拡大してもわかりませんでした。
写真でざらざらしているのは、ドットのせいというよりも、紙質の影響です。
実際、縁の部分が毛羽立ってしまいました。
(3)は、薄黄緑色のグラデーションです。
このようなサンプルは、プリンターが苦手とするものです。
XJ-500ではドットがあらわになり、イメージと違うものが印刷されています。
事実、上の部分にはシアンが配置されていません。
肉眼でも、ドットははっきりわかります。
対して、800Cではなめらかなグラデーションになっています。
(写真ではうまく写っていませんが、かなりきれいです。)
ドットは、ルーペで拡大するとかろうじてドットらしきものが見えますが
もはや、紙質によるものかどうかわかりません。
このあたりは、4色インクではとうてい到達できない領域です。
(HPの970CXiだと、ドットは肉眼でかろうじて見ることができます。)
4年前のプリンターと比較すると、次の点で画期的な進化があります。
主にこの2点によって、プリンターの画質は大幅に改善されました。
今回の実験では普通紙への印刷でしたが、専用紙へ印刷すると
写真と見間違えるほどの画質です。実際、普通紙への印刷は限界に来ているので
さらなる高画質を狙うのなら、専用紙を用いる必要があります。
このように、おなじ「カラーインクジェットプリンター」でも、画質には
雲泥の違いがあり、同じ方式で印刷されているとは思えないほど美しいです。
そろそろプリンターのインクが切れかけているのなら、買い換えを検討してみてはいかがでしょうか?