自作パソコン4

                HD,FD,Case編

1,HD
2,FD
3,Case

1,HD

パソコンを起動したり、DOSベースで使用する場合には
HD(=ハードディスク)は必要ないこともあります。
しかし、Windowsなどの巨大アプリケーションを実行する際には
高速で大容量なHDが必要です。

最近では、OSや、その付属アプリケーションで500MBはとられてしまいます。
これに、市販の123,Word,Netscapeなどを入れると1GBは超えてしまいます。
(私のパソコンには、C++,TeXなどがあるので1.5GBあります。)
このように、大量のディスクを使用するアプリケーションが多いので
最低でも6.4GB、通常は10GBほしいところです。

また、HDは、パソコン処理で最も待たされていると感じる部分で
高速なものがほしいところです。

ハードディスクを接続するには2通りの方法があります。
1つが、IDE接続で、もう1つがSCSI接続です。
通常、自作パソコンではHDの1台目はIDE接続をします。
以下に、IDEとSCSIの特徴をまとめてみました。

IDE SCSI
4台 接続台数 7台
PCへの負担
なし HD以外に必要なもの SCSIボード
BIOSレベルで認識 BIOS SCSIボードのBIOSで認識
安い 価格 高価
8MB/s 速度 5MB/s
HD,CD-ROM 接続できるもの HD,CD-ROM,DVD,MO,HS,スキャナなど

このように、IDEは安くて簡単に接続できるので最初は
IDE接続のほうがいいと思います。
しかし、マルチメディアの処理などではCPUパワーを食うために
SCSIのほうが推奨されます。(ビデオキャプチャーするとき、
8MB/sのIDEでコマ落ちが起きたが、5MB/sのSCSIでは起きなかった)

なおメーカーごとの差は余りありませんが、IBMのHDに関しては
転送速度がやや低いものの、静音設計になっています。


IDE

通常のパソコンでは、ほとんどがIDEで接続されています。
IDEは、マザーボード上にIDE用のコネクターが用意されているので
そこにHDを接続するだけです。
接続では、プライマリーとセカンダリーの2種類のコネクターがあります。
それぞれのコネクターはさらにマスターとスレーブの2種類に分けることができ
合計4台が接続できます。

プライマリー マスター 起動用のHDを接続
スレーブ
セカンダリー マスター CD-ROMなど、2台目のもの
スレーブ

Windowsを起動するDISKはプライマリーのマスターに接続します。
また、2台目のもの(CD-ROMなど)はセカンダリーのマスターに
接続するのが、信号の流れなどの関係から良いといわれています。

IDE接続のHDの転送方式には次のようなものがあります。

名称 速度 転送方式 信号処理 備考
Mode 2 8.3MB/s PIO × PC-98の上限
Mode 3 11.1MB/s PIO ×
Mode 4 16.7MB/s PIO ×
DMA Mode2 16.7MB/s DMA
UltraDMA/33 33MB/s DMA
UltraDMA/66 66MB/s DMA 主流

転送方式は、DMA転送のほうがCPUに負担がかかりません。
信号処理は、ターミネート処理やパリティー処理を行っていることを意味しています。
現在は、UltraDMA/66にしましょう。


SCSI

SCSIは、IDEと比べると専用のボードが必要であったり、高価であったりします。
しかし、VideoCaptureなどCPUパワーを使いながらHDにアクセスするような処理では
SCSIが有利です。
また、すでにSCSI機器を持っている方ならそれを使いまわしにすることができます。

SCSI機器の管理はIDというものでやります。
IDは0〜7まであり、そのうち7はSCSIボードが使います。
優先度は6が最高で0が最低になります。
SCSI機器の最後でターミネート処理を行います。

次に、転送方式を見てみましょう。

名称 速度 転送方式 備考
SCSI-2 10MB/s DMA,PIO HD以外で主流
Ultra SCSI 20MB/s DMA HDで主流
Ultra Wide SCSI 40MB/s DMA 専用のケーブルが必要
Ultra2 SCSI 40MB/s DMA
Ultra3 SCSI 80MB/s DMA

HDならば、UltraSCSIで十分だと思います。
HDの性能は、回転数、シークタイムでおおよそ見当がつきます。
回転数は、標準的なものでは5400RPM、速いものでは7200,10000RPMのものがあります。
5400RPMのものでも、最低転送レートが5MB、DISK外側のデータを読み取るときには
最高13MBの転送速度が出るので、10000RPMのものを使うときには
UltraWideかUltra2程度ものもがほしいところです。

シークタイムは、10msが目安です。

上上へ


2,FD

FD(=フロッピーディスク)は、ドライバーのインストール、OSのセットアップなどで
意外と使うことが多いものです。価格は5000円程度なので
購入しておいたほうがいいと思われます。

FDには、2モードのものと、3モードのものがあります。
2モードは、720KBと1.44MBのものが読め、3モードでは
これに加えて1.2MBのものが読めます。
1.2MBフォーマットのFDは、NECのPC-98シリーズで用いられたものなので
PC-98を持っていなければ、2モードでもいいと思われます。
(2モードでは3000円のものもあります)

最近では大容量FDというものがあり、120MBまで扱うものがあります。
しかし、専用のDISKが必要であったり、読み書きの速度が
通常のFDの3倍程度しかないため、かなり遅いです。
また、大容量FDはドライバを組み込まないと認識されないということがあるので
実際にはあまりはやらないといわれています。

上上へ


3,Case

Caseは、パソコンの性能にあまり関係ないので軽視されやすいようです。
Caseは通常1〜2万円で購入でき、それには電源が内蔵されているのが
多いようです。

この電源の種類や、ケースのねじ穴などの寸法によって次のような
分類ができます。

特徴
AT 10年前から使われているタイプです。
IBMパソコンと互換を取るように設計されているのですが
設計が古いため、電源をSoftで切れないなどといった
欠点もあります。
ATX 最近主流のタイプです。
IntelがATXの規格を細かく設定しているため
部品同士がぶつかるなどといったトラブルは
あまりありません。Softで電源を切れたり、スタンバイを
使えるといった便利なパソコンが作れます。
NLX 次世代のCaseがNLXになるだろうといわれています。
NLXは、マザーボードも拡張ボードのように簡単に取り外しができ
拡張Slotもマザーボードに平行にささるため、本体を小型に作ることが
できます。すでに、NECのNXシリーズがこのタイプを採用しています。

以上から、最も普及しているATXがお勧めです。
もうひとつ注目すべき点は、電源容量です。
電源はパソコンで実は最も重要な部品です。
この電源容量が不足すると、頻繁にアプリケーションがエラーを起こすようになります。
これから、標準的な構成のPCは200〜300W程度が必要です。

上上へ


戻るNoteに戻る