自作パソコン6

                     製作編

1,設計
2,価格表
3,組み立て
4,OSのインストール
5,BenchMark
6,拡張編

98年11月に、3台目となるパソコンを自作することになりました。
それまでメインで使っていたPCは、NECのPC9821Xa16/W16という
2年前のパソコンで、Pentium166MHz HDが1.6GB VideoがTrident9682という
もので、古くなってしまったので新しいものを作ることにしました。


1,設計

まずパソコンを作るには、どういったものを作りたいのかという意図を
はっきりさせる必要があります。

たとえば、価格を重視して低価格で作るといったことや
性能重視、グラフィック中心、ゲーム用、イラスト用、エディター用などなどです。

今回は、メインマシーンということもあって性能重視でいきたいと思っているのですが
最高レベルのパーツは非常に高く、新しいパーツが登場すればすぐに型落ちになり
価格も急落するものなので、よっぽどお金が余っていない限りお勧めできません。
私は、高性能でありながら、価格もこなれていたお買い得なパーツを中心に設計しました。

なお、下の表で、黄色いしるしがあるものが実際に選択したパーツです。

CPU

CPUを選ぶとき、Socket7を使うか? Slot1にするかという
大きな選択肢があります。

お買い得な CPU (価格は98年11月)
PIN メーカ CPU 価格
Slot 1 Intel Pentium ll 350MHz 29,800
Celeron 300A 17,000
Socket 7 AMD K6-2 300MHz 11,000
K6-2 350MHz 17,600
Cyrix Mll 300 9,100

Slot1にすると、CPUのメーカはIntelしかありません。
CPUの種類は、話題のPentium llと、その廉価版のCeleronがあります。

Socket7には、AMDのK6-2や、CyrixのMll、IDTのWinChipなど数々の
Intel互換チップがあります。

当初はAMDのK6-2 300MHzを予定していたのですが、直前にAMDが
価格改定を行ったので、欲張って350MHzのものを買いました。

マザーボード

マザーボードの選択は、おもにチップセットで決めます。
その他の要素として、PCIスロットの数、AGPの有無、100MHzのサポート
サポートなどで決めます。

チップセット
PIN メーカ チップ名 価格 備考
Slot 1 Intel BX 20,000 Intel製なので相性問題がほとんどない
Socket 7 VIA MVP3 15,000 BaseClockが100MHzでも
メモリーだけ66MHzにできる。
ALi Aladdin V 最近人気のチップセット

Videoカード

ビデオカードもほとんどの場合、チップセットによって決まります。
最近話題なのがRIVA128TNTです。
また、Voodoo2も話題です。

今回、2D重視で、3Dにはこだわらなかったので、RIVA128を選びました。

メモリー

メモリーは、ベースクロック100MHzということもあって
PC100のメモリーを購入しました。現在、選択肢は主に2通りあり、
安く64MBで済ますか、贅沢に128MBにするかというところです。

私は、Hyundai製のチップで128MB CL=2のものを購入しました。

容量 価格
64MB 10,000
128MB 20,000

HD

HDは、特殊な事情がない限りIDEを選択します。
HDの価格はメーカによってまちまちですが、代表的なQuantumの例を示します。

たいていの場合、アプリケーションに2GB、余分に1GBで十分なので
3.2GBでもOKなのですが、将来のことも考えて6.4GBにしました。
このあたりは人によって違ってくると思います。
(知人に、10GBは最低必要だという人もいる・・・)

型版 容量 価格
EX3.2 3.2GB 15,500
EL5.1 5.1GB 18,600
EX6.4 6.4GB 21,000
EL7.6 7.6GB 23,300
EL10.2 10.2GB 31,000

LAN

LANは、探せば3000円で100BaseTXを購入することができました。
Windows95か98に対応していれば問題ありません。

サウンドカード

PCIに対応していれば問題と思います。
サウンドカードは安いものでは3000円程度で手に入れることができます。
安全なものを選びたければ、Creativeのものを選びましょう。

上上へ


2,価格表

以下の表は、実際に購入したパーツリストです。

パーツ メーカ 型版 価格 購入店
ケース AOPEN LX45 9980 俺コン
マザーボード AOPEN AX59Pro 1MB 12300 TSUKUMO
ビデオボード Asustek AGP-V3000/TV 10300 PC ADVANCED
KeyBoard Unity 1980 AZTEC
MOUSE HOTO MS400Sll 950 LAOX
FDD Panasonic JU-256A016P 2480 ZOA
HD Quantum EX6.4 18900 ZOA
Sound ATrend ATC-6655 2980 TSUKUMO
LAN LiteOn 2980 FlipFlap
CPU AMD K6-2 350 BOX 20500 PC in
Memory Hyundai HY57V658020ATC-10P 19980 PC ADVANCED

合計金額、103,330円です。(プラス、税金が5166円)

上上へ


3,組み立て

組み立ては簡単です。

組み立てについては多数のHPに詳細に載っているので、Yahooなどで
検索してみてください。ここでは簡単に説明します。

まずマザーボードに、メモリー、CPU、CPUファンなどを取り付けます。
また、このときにディップスイッチの設定をします。
マザーボードの設定,取り付けが終わったらケースに取り付けます。

次に、FDD、HD、CD-ROMを取り付けます。
マザーボードとこれらのドライブとはIDEケーブルで接続します。
電源ケーブルも接続します。
また、マスター、スレーブなどの設定も行います。

最後にビデオカード、LAN、サウンドカードなどをPCIスロット(必要によってはISA)に
装着します。基本的にはこれで完成です。

電源を入れて、BIOSの画面が出ればハードウェアの設定は完成です。

上上へ


4,OSのインストール

このページでは、BIOSからOS(Windows98)をインストールするまでを中心に解説します。

パソコンの電源を入れると、CPUのClock、IDE情報、IRQ情報が表示されます。
ここに「BIOSを立ち上げるのにはDELを押す」と英語で表示されるので
DELを押します。

設定する項目は、時間部分、メモリーアクセスなどですが、基本的に
何もしなくても動きます。

この状態で、FDDに起動ディスクを入れればMS-DOS/Vが立ち上がります。
この後は次のような流れで作業を進めます。

FDISK F D 領域を確保します。確保後は必ず再起動を
FORMAT F D 領域を初期化します。初期化すると「C:\」に
アクセスができるようになります。
SETUP CD-ROM E:\のCD-ROMの「Setup.exe」を実行すれば
OSがインストールされます。

FDISK

電源を入れたらすぐにWindows98起動ディスクをFDDにいれます。
CD-ROMのサポートは最初は必要ないので「2」を選びます。

HDには全くアクセスできない状態なので、FDISKで領域確保をします。
DOS/Vでは、基本領域と論理領域がありますが、基本領域からしか
起動できないので、通常はDISKのすべての領域を基本領域にします。
なお、FAT32にしましょう。

FAT32

Windows95では、ファイルシステムはFAT16を使っていました。
しかし、1ドライブあたり最大で2GBまでしかアクセスできなかったり
32KB単位の処理になってしまったためにDISKが無駄になることがかなりありました。

これを改善しようとしたのがFAT32です。
FAT32では、最大で2TB(2048GB)までアクセスができ、8GBまでは
4KB単位の処理になるためDISKが効率よく使用できます。

FORMAT

FDISKが終わったら再起動します。
ここでも、FDISKと同様に、CD-ROMのサポートはなしにしましょう。
有りにすると、メモリー不足でFormatが実行できないときがあります。

再起動すると、C:\ドライブにアクセスできるようになります。
しかし、「Dir」コマンドを使ってもエラーになってしまいます。
これは、FDISKはC:\ドライブを割り当てただけなので、実際にアクセスできないためです。

そこで、FORMATをします。

「format c:」と入力しましょう。FORMATが実行されます。
Formatが終了したら再起動します。

SetUp

今回もFDから起動します。
CD-ROMのサポートは今回は必要なので「1」を選択しましょう。

MS-DOS/Vの画面になったらCD-ROMのSetup.exeを実行します。
後は、画面の指示に従えばOSをインストールすることができます。

上上へ


5,BenchMark

HDBENCHの結果です。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★ 
使用機種 
Processor AMD K6 3D 350.8MHz [AuthenticAMD family 5 model 8 step 0] 
解像度 1024x768 65536色(16Bit) 
Display ASUS V3000 Series V2.05
Memory 31,760Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998) 
Date 1998/11/28 22: 7

HDC = VIA Bus Master PCI IDE Controller
HDC = 標準 IDE/ESDI ハード ディスク コントローラ
HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)
HDC = セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)

A = GENERIC NEC FLOPPY DISK 
C = GENERIC IDE DISK TYPE47 
D = MATSHITA CD-ROM CR-582 Rev 108N

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
17430 21897 27077 30880 9990 23986 349 33 12381 12879 13295 C:10MB
これから、HDのアクセス速度は12MB/sとかなり高速なことがわかります。
CPUも、整数演算に限ればPentiumll 400MHzを超えています。

上上へ


6,拡張編

さて、以上のようなパソコンを制作してから1年半がたった2000年7月のことです。
HDは6.4GBあったのですが、MPEGデータが増えたため
HDを変えることにしました。

HDはIBM製のDTLA-305040で、\20,700で購入しました。

容量 40GB
1プラッタあたりの容量 20GB/プラッタ
インターフェース ATA-100
最大転送速度 372bit/sec

これはDISKにガラスを採用し、インターフェースがATA-100という最新のものです。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★ 
使用機種 
Processor AMD K6 3D 350.7MHz [AuthenticAMD family 5 model 8 step 0] 
解像度 1024x768 65536色(16Bit) 
Display ASUS V3000 Series V2.06
Memory 130,016Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998) 
Date 2000/ 7/25 15:38

HDC = VIA Bus Master PCI IDE Controller
HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)
HDC = セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)

A = GENERIC NEC FLOPPY DISK 
CD = GENERIC IDE DISK TYPE47 
E = MITSUMI CR-4801TE Rev 2.03
F = MATSHITA CD-ROM CR-582 Rev 108N

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
19107 21894 27073 30857 10078 23806 350 37 21026 17777 13826 C:10MB

転送速度がRead 21MB/s、Write 18MB/sで、従来より1.5倍になったことがわかります。


戻るNoteに戻る