タイトル

高校物理3

波動・気体・原子編

タイトル

1,波 波の種類 波の式 屈折 弦 定在波 ドップラー効果 干渉
2,気体 熱量 状態方程式 エネルギー 熱力学第1法則 定積モル比熱
3,原子 光子 崩壊

葉

1,波

波動とは媒質の運動が次々と隣の媒質に伝わっていく現象です。
波には以下のような基本的な性質があります。


v=fλ

ここで、vは波の速度、λは波の波長、fは振動数で[Hz]という単位を使います。
また、波の周期をTとすると

T=  f:振動数
  f

角速度をωとすると

ω=2πf=2π
       T 

という関係があります。

ボーダー

波の種類

波には2種類あります。横波と縦波です。
基本的な性質は以下の通りです。

縦波   横波
媒質の粗密波 説明 横方向のずれ
進行方向に並行 振動方向 進行方向に垂直
音波
地震のP波

地震のS波

また、波の端というものがあるとき、端は固定端か自由端です。
固定端は振動することがありません。
音波(縦波)が壁にぶつかったときは壁は固定端に相当します。(壁は動きません)
自由端は振動できます。
プールの波(横波)が壁にぶつかったときは端でも波は縦方向に動きます。

ボーダー

波の式

波の式は基本的にはsin波です。
ただ、時間や位置に依存するので次のようになります。

y=Asin/2π/\\  t:時間 x:位置
      \  \T λ//  T:周期 λ:波長 A:振幅

Aは振幅です。波が上下に±1m変位したらA=1です。
但し、この方程式は波がx軸の正の向きに進む波の方程式です。反対の場合

y=Asin/2π/\\
      \  \T λ//

ボーダー

屈折

屈折 波の屈折率が違う場合、屈折が起きます。
右図のように領域1から領域2に光が進入したとき

n2sin iV1λ1=n12
n1 sin r V2 λ2

という関係が成り立ちます。
屈折率は大きくなればなるほど、波の速度が遅くなり、その結果波長が
短くなります。また光は境界面に対して垂直に近い角度で進入しようとします。
n12は相対的な屈折率の比で、次の媒体の屈折率が今までの屈折率の
何倍になるかということを示しています。

ボーダー

弦を波が伝わるとき以下のようにして波の速度がわかります。

v=/\1/2
  \ρ/

ここで、Tは張力を表しています。単位は[N]です。
ρは線密度で1mあたりの弦の質量です。単位は[kg/m]です。

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定在波

定在波 定在波とは進行波と反射波が重なってできた波です。
例えば、右図のように閉管の中で図のような定在波ができていたとき
12mの管内で3/4波長変位しているので
1波長は16mとわかります。音速は340[m/s]とすると
v=fλよりf=21.25[Hz]とわかります。

ボーダー

ドップラー効果

音源がx軸方向にa、観測者がx軸方向にbで動いているとき
音速をV、音源の周波数をfoとすると

f=V−b fo
  V−a

観測者はfという波長を聞くことになります。
これは、光にも応用できます。

ボーダー

干渉

干渉 レーザー光を2枚のスリットを通してスクリーンに映し出すと 干渉模様が見られます。これは、光が波の性質を示したもので
波同士が干渉してお互いに強めあったり
打ち消したりして干渉模様ができます。
図のように変数を定義すると光の波長をλとして

dx=Lλ
    d 

という関係があります。干渉条件は

dxλ× {2m・・・・明線}   m:整数
 L  2  {2m+1・・暗線}

2点から同一周期の波が発生したときの波をシミュレーションした。
アニメーションはこちら(21KB)をご覧ください。

葉

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葉

2,気体

熱量

熱量をQ[cal]で表すと

Q=mc凾煤@  m:質量 c:比熱 凾煤F温度変化

というのが成り立ちます。また、1cal=4.19Jです。
ここで、気をつけるのはmの単位が[g]であるということです。

問題
水300gに熱を加えたところ20度の水が70度になった。
加えた熱量を求めよ

解答
水の比熱は1なので
Q=50×1×(70−20)
 =2500[cal]
 ≒597[J]

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状態方程式

化学で習った状態方程式に似ていますが単位が違います。

PV=nRT

圧力はパスカル、体積は[m3]、nは気体分子のモル数
Rは気体定数で8.31[J/mol・K]、Tはケルビン[K]です。

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エネルギー

まず、分子1つに着目すると

U=BT
  2

ここで、Bとはボルツマン定数です。
これを気体全体で考えると

U=nRT
  2

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熱力学第1法則

外界から気体に与えた熱量をQ、内部エネルギーの増加分を凾t
外にした仕事をWとすると

凾t=Q−W

これが熱力学第1法則です。Wは

W=p凾u   凾u:増加した体積 p:圧力

で決まります。

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定積モル比熱

定積モル比熱とは体積を一定にしたときの比熱で

凾t=凾p=n Cv 凾s  n:分子数[mol]

このCvは、気体が単原子分子なら3R/2、2原子分子なら5R/2です。
これと似たものに定圧モル比熱があります。式は

凾p=n Cp 凾s  n:分子数[mol]

と、先ほどの式とほとんど変わりません。
このCpは、気体が単原子分子なら5R/2、2原子分子なら7R/2です。

葉

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葉

3,原子

光子

光は波ですが粒子としての性質もしめします。 光子の運動量をpとすると

p=hν   ν:振動数 λ:波長
   c  λ

hはプランク定数といわれています。このときの光子のエネルギーは

E=hν

ボーダー

崩壊

放射性物質というのは時間とともに崩壊していきます。
放射性物質が半分にまで減少する時間を半減期といいます。
崩壊には3種類あります。

1つ目はα崩壊でヘリウムの原子核が飛び出てきます。
従って放射性物質の陽子の数と中性子の数は2個づつ減少します。

2つ目はβ崩壊で中性子が陽子と電子に分かれます。
従って陽子の数は1個増え、中性子の数は1個減ります。

3つ目はガγ崩壊で電磁波が出ます。

葉

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