「ブラックライト」というものをご存知でしょうか?
これは、近紫外線を強く発光する蛍光灯です。
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写真は、上から「蛍光灯」「ケミカルランプ」「ブラックライト」です。
「ケミカルランプ」も近紫外線を発光します。
これは別名「捕虫器用蛍光ランプ」といわれ、虫を捕らえるのに用います。
近紫外線というのは可視光線と紫外線の中間の域で、人間の目には見えません。
しかし、紫外線のように目に有害でもありません。
波長は300nm〜400nmで、エネルギーは3〜4eV程度あります。
この近紫外線を蛍光物質に当てると、それ自身が光ります。
この発光現象は次のようにして起こります。
まず、蛍光物質内の原子が外部のエネルギーを吸収して
励起されます。
次に、この励起状態からもとの基底状態に戻るときに
一定のエネルギーを外に放出します。
このエネルギーは一定なので、単色の光が放出されるというわけです。
外部から入射する光は、蛍光物質の放出するエネルギーより
大きければ励起されるということになります。
ブラックライトでは、近紫外線というエネルギーの大きな光を発光しています。
そのため、ほとんどの蛍光物質が発光することができます。
では、さまざまな物質の発光の様子を見てみることにしましょう。
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これは、蛍光ペンの様子です。
ブラックライトを当てると蛍光ペンのインクや
蛍光ペンで書いたものが発光します。
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ブラックライトと同じように近紫外線を発光するのが
ケミカルランプです。(別名 捕虫器用蛍光ランプ)
これを郵便物に当てると、写真のようにバーコード状のものが浮き上がってきます。
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最近のお札の印には蛍光色が縫ってあります。
このように、ブラックライトを当てることで偽札であるか
一つの判断材料になります。