1,2次関数 | 2次関数のグラフ 最大値・最小値 判別式 |
2,三角比 | 単位円 三角比の公式1 三角比の公式2 正弦定理 余弦定理 三角形の面積 |
3,確率 | 階乗 順列 組み合わせ |
高校数学は目安として以下のように学習していきます。
学年 | 分野 | 内容 |
1 | 数1 | 2次関数 三角比 個々の処理 確率 |
数A | 数と式 数列 平面幾何 | |
2 | 数2 | 図形と式 三角関数 指数と対数 微分 積分 |
数B | 複素数 ベクトル 確率分布 | |
3 | 数3,C | 微分 積分 |
「yはxの関数である」
これはxの値を決めると自動的にyの値も決まってしまうということです。
数学的にはy=f(x)と表します。
xのとりうる範囲を定義域、 f(x)のとりうる範囲を値域といいます。
2次関数は一般的に
y=ax2+bx+c
あるいは
y=a(x−p)2+q
で表せ、x2の係数が正(a>0)のとき、グラフは上に
開きます。a<0のときは下に開き、a=0だと直線になります。
また、|a|が大きいと2次関数の開き方が狭くなります。
y=ax2
を基本の2次関数としたとき
y=a(x−p)2+q
は基本の2次関数をx軸方向にp、y軸方向にqだけ移動した関数です。
問題1 3点(−1,0),(0,5),(3,−4)を通る2次関数を求めよ 解答1 2次関数の一般の形は y=ax2+bx+c で表せます。これに代入して連立方程式をたてればいいわけです。 / 0=a−b+c | 5=c \−4=9a+3b+c a=−2 b=3 c=5 y=−2x2+3x+5 問題2 頂点の座標が(1,2)で(−1,6)を通る2次関数を求めよ 解答2 2次関数は一般に y=a(x−p)2+q で表せます。座標が(1,2)なので p=1 q=2 さらに(−1,6)を通るので 6=a(−1−1)2+2 a=1 よって y=(x−1)2+2
xの定義域が a<x<b で表せるものとします。
もし、y=f(x) が1次関数のときはyの値域は
f(a)<y<f(b) かその逆になります。
しかし、2次関数のときは違ってきます。
例としてxの定義域が −1<x<3でy=x2
で表せる関数は右図のようになります。
これより1<y<9ではなく、0<y<9であることがわかります。
2次関数では定義域の両端以外に頂点も考慮する必要があります。
2次関数がx軸との交点を持つか判別できる式があります。
これは、判別式というもので略してDと書きます。
2次関数を
y=ax2+bx+c
とおいたとき判別式は次のようになります。
D=b2−4ac
このときのDの値によって関数とx軸との関係がわかります。
D>0 異なる2点で交わる D=0 1点で接する D<0 交わらない
問題1 x軸とy=x2−2x−1の関係をのべよ 解答1 D=(−2)2−4・1・(−1) =8>0 よって異なる2点で交わる 問題2 y=x2−2x+k がx軸と異なる2点で交わるような 範囲を求めよ 解答2 D=(−2)2−4・1・k>0 k<1 問題3 y=x2−4x+5 と y=x+1の 共有点の個数とその座標を求めよ 解答3 x2−4x+5=x+1 x2−5x+4=0−−−−−−−−−−@ D=(−5)2−4・1・4 =9>0 よって異なる2点で交わる。 @より、x=1,4 そのときのyの値はy=2,5 よって(1,2),(4,5)
三角比は直角三角形のある角度(直角ではない部分)の角が
与えられているときの各辺の長さの比のことです。
これには、3種類あってそれぞれsin,cos,tanで表します。
右図のような三角形があるとき三角比は次のように表せます。
sinα=b/c cosα=a/c tanα=b/a
問題 右図のような三角形があるとき sinA,cosA,tanAをもとめよ 解答 sinA=6/10=3/5 cosA=8/10=4/5 tanA=6/8 =3/4
sin,cos,tan値は次のように決まっています。
角度 | 0 | 30 | 45 | 60 | 90 |
sin | 0 | 1/2 | 1/√2 | √3/2 | 1 |
cos | 1 | √3/2 | 1/√2 | 1/2 | 0 |
tan | 0 | 1/√3 | 1 | √3 | − |
三角比は0〜90度までは暗記する必要があります。
しかし、それ以上は以下の公式を使って求めることができます。
三角比は単位円を使って考えるとわかりやすくなります。
単位円は半径が1の円で原点に中心を持ってきます。
この円上に点を打ち、x軸となす角をθとします。
すると、x座標はcosθ、y座標はsinθになっています。
ここにx=1という直線を引いてみます。
原点から点を通る直線をのばしてx=1を交わります。
このときのy座標の値がtanθの値です。
点は単位円上しか移動できないのでcosθ、sinθのとりうる範囲は
次のように決まってしまいます。
−1≦cosθ≦1 −1≦sinθ≦1
tanθの値は自由にとれます。
三角比の角度は1周してしまうと元の状態に戻ってしまいます。
これは、単位円で考えるとわかりやすいと思います。
sin(360+θ)=sinθ cos(360+θ)=cosθ tan(360+θ)=tanθ
では、θに180度たした場合を考えます。
このとき、単位円の三角形は第1象限から第3象限に移動するので
x座標のcosθ、y座標のsinθの値が反転します。
しかし、tanθは方向が変わるだけで元の直線と平行です。
sin(180+θ)=−sinθ cos(180+θ)=−cosθ tan(180+θ)=tanθ
180度からθを引いた場合は単位円の三角形が
y軸を対象とする位置に移動しています。
従って、xの符号は反転し、yは不変、tanの符号は反転します。
sin(180−θ)=sinθ cos(180−θ)=−cosθ tan(180−θ)=−tanθ
このときはxとyの立場が入れ替わっているので次のようになります。
sin(90−θ)=sinθ cos(90−θ)=cosθ tan(90−θ)=1/tanθ
このときはx→y、y→−xという変換がおきています。
sin(90+θ)=cosθ cos(90+θ)=−sinθ tan(90+θ)=−1/tanθ
sin,cos,tanの間にも公式があります。
sin2θ+cos2θ=1 tanθ=sinθ cosθ 1+tan2θ= 1 cos2θ
特に上の1,2番目の公式は重要です。
問題 θが鈍角でsinθ=4/5のとき、cosθ,tanθを求めよ 解答 sin2θ+cos2θ=1 より 16 + cos2θ =1 25 cos2θ= 9 25 cosθ= −3 (θが鈍角なのでcosθ<0) 5 tanθ=sinθ=−4 cosθ 3
右図のような三角形があり外接円の半径をRとすると
a = b = c = 2R sinA sinB sinC
問題 a=√3 b=√2 A=60度 のときBを求めよ 解答 a =2R より sin60 R=1 2= b sinB sinB=1/√2 B=45,135 ここでB+C=120度なので B=45度
右図の三角形には次のような関係のあります。
a2=b2+c2−2bccosA b2=c2+a2−2cacosB c2=a2+b2−2abcosC
これを変形して次のような公式も多用します。
cosA=b2+c2−a2 2bc
問題 b=2 c=3 A=60度のときaを求めよ 解答 a2=b2+c2−2bccosA =22+32−2・2・3・1/2 =4+9−6 =7 a=√7
右の三角形の面積は次のように求まります。
面積S=1 bcsinA 2
問題 a=3 b=4 c=5 の三角形の面積を求めよ 解答 cosA=16+25−9 2・4・5 = 32 = 4 40 5 sinA=3/5 S=1 bcsinA =1 4・5 3 2 2 5 =6
一般には n! と書きます。
これは、n×(n−1)×(n−2)×・・・×1 という意味です。
問題 6!を求めよ 解答 6*5*4*3*2*1=720
[A][B][C]から2語選んで語句を作る場合3×2通りの方法があります。
このことを記号P(パーミネーション)を使って
3P2
と書きます。意味は3つのものから2つを選ぶ、場合の数です。
ここでは語句に順番があるのでABとBAは区別します。 一般に
nPr
は、n個の中からr個を順番に選ぶときの場合の数を表し、計算は
nPr=n×(n−1)×・・・(n−r+1)
のようにr回かけ算をするという意味です。
問題 6P3 を求めよ 解答 6*5*4=120
[A][B][C]から2語選んで組を作る場合3通りの方法があります。
このことを記号C(コンビネーション)を使って
3C2
と書きます。意味は3つのものから2つを選び、組を作る場合の数です。
ここではABとBAは同一なものです。一般に
nCr
は、n個の中からr個を組にするときの場合の数を表し、計算は
nCr=nPr r!
問題 6C3 を求めよ 解答 6×5×4=20 3×2×1