1,数と式 | 因数分解 指数 有理化 2重根号 |
2,数列 | 等差数列 等比数列 階差数列 漸化式 数学的帰納法 |
3,平面幾何 | 内分 外分 メネラウスの定理 チェバの定理 |
中学校時代にも因数分解をやったと思うのですが高校では3次式まで扱います。
(a+b)3=a3+3a2b+3ab2+b3 (a−b)3=a3−3a2b+3ab2−b3 (a+b)(a2−ab+b2)=a3+b3 (a−b)(a2+ab+b2)=a3−b3
2次式を因数分解するときx2の係数が1以外のとき次のたすき掛けを使うと便利です。
acx2+(ad+bc)x+bd a \/ b → bc c /\ d → ad ac bd ad+bc (ax+b)(cx+d)
これが成り立つようにa,b,c,dを決めればいいわけです。
問題 2x2+3x+1 を因数分解せよ 解答 x2の係数でかけて2になるのは1と2の組 定数項でかけて1になる組は1と1 −1と−1 1 1→ 2 2 1→ 1 2 1 2+1 最後にこのたすき掛けで和が3になるのは a=1 b=1 c=2 d=1 なので (x+1)(2x+1)
指数には以下の基本的な公式があります。
aman=am+n (am)n=amn (ab)n=anbn
問題 (ab-1)3×a-4÷a-2 を計算せよ 解答 a3b-3a-4+2 =a3-4+2b-3 =ab-3
分数の分母には平方根があるとよくないので有理化します。
有理化のやり方は、平方根が単独である場合には、その数を
分子、分母にかけます。
問題 3 を有理化せよ √6 解答 3 × √6 = 3√6=√6 √6 × √6 6 2
もし、分母が a+√b の形になっているときは
分母分子にa−√b をかけます。すると分母から平方根がなくなります。
問題 √5+√2 を有理化せよ √5−√2 解答 (√5+√2)(√5+√2) = 5+2+2√10 (√5−√2)(√5+√2) 5−2 =7+2√10 3
根号の中に根号があるとき、次のようにすることができます。
以下では(a+・・・)1/2という表現をしていますがこれも
平方根の一種です。(HPでは表せないのでこのようにしました。)
問題 (12−6√3))1/2 を簡単にせよ 解答 {3(4−2√3))}1/2 =√3{√3−1} =3−√3
数列は数が一定の規則で並んでいます。
たとえば2,3,5,7,11,13,17,19・・・というのは
1とその数しか約数を持たないという素数の集まりです。
一般に数列は順番にa1,a2,a3・・・というように表します。
等差数列とは数列の差が一定の数列のことです。
たとえば1,4,7,11・・というのは差が3です。
一般には次のようになります。
an=a1+(n−1)d d:公差
問題 等差数列 2,5,8,・・・の一般項anと第20項を求めよ 解答 a1=2 d=3 なので an=2+3(n−1) =3n−1 a20=59
Sn=a1+a2+・・・an
とSnを定義します。このSnを「和数列」といいます。
等差数列の和は次のようになります。
Sn=1n{2a1+(n−1)d} 2 =1n{a1+an} 2
等比数列は△倍、△倍・・・と倍増していく数列のことです。
たとえば、1,−2,4,−8,16,−32・・・というのも等比数列です。
an=a1rn-1
で表せます。rは公比です。
問題 等比数列1,-4,16,-64・・の一般項を求めよ 解答 a1=1 r=−4 an=(−4)n-1
Sn=a1(rn−1) r−1 ただし、r=1のときは Sn=na1
問題 an=(−4)n-1で5項までの和を求めよ 解答 a1=1 r=−4 なので Sn=((−4)n−1) −4−1 =1−(−4)n 5
階差数列は数列の差の数列のことです。
たとえば1,2,4,7,11,16,22・・・の差は
1,2,3,4,5,6・・・になっています。
この数列のことを階差数列というわけです。
いま、階差数列をbnとするとanは次のように求まります。
an=a1 + (k=1→n-1) bk
ここで注意したいのは狽ヘn-1までしか加算しないということです。
問題 1,4,11,22,37,56・・・の一般項を求めよ 解答 bn=an+1−an とおくと bn=3,7,11,15,19 という等差数列になっています。 b1=3 d =4 なので bn=4n−1 an=1+狽L =1 + n(n−1) − 1(n−1) 2 =n2 −3n + 2 2 2
今まで、数列は、an=n2+n+3のように与えられたので
n=3などと代入すると、a3=15のようにすぐにわかりました。
しかし、an+1=3an+1 のようにそれ以前の項を用いて表したときに
この数列を「漸化式」といいます。
漸化式は、いずれも簡単な数列に持っていくことで解くことができます。
この数列への置き換え方法にはパターンがあるので、それらを覚えるといいと思います。
おここでは、基本的なパターンを紹介します。
an+1、anの係数が1であるパターンです。
これは、公差3の等差数列なので、すぐに解くことができます。
漸化式でもっとも一般的な式です。
この場合、xの2次方程式のようにして解く方法があります。
an+1-2an-3 = 0
x2-2x-3=0 x=-1,3
ここでは、x=3を用いて、bn=an+3というようにbnを定義します。
すると、an+1-2an-3 = 0の式がbn+1-2bn=0の式へ変わります。
これは、等比数列なのでbnを求めることができます。
bnがわかればanがわかります。
数列以外に、変数nを含んでいるパターンです。
この場合は、階差数列bn=an+1-anを定義します。
そして、nの値を1つだけずらして差をとります。
an+1 | =2an | +n | -1 | |
-) | an | =2an-1 | +(n-1) | -1 |
(an+1-an)=2(an-an-1)+1
bn=2bn+1
このあとの解き方は、上のパターンと々です。
数学の証明には、従来は演繹法という証明方法を用いてきました。
これは、順番に条件などを求め、最終的な定理を求めるという方法でした。
しかし、帰納法では順序が逆になります。
最初に証明すべき定理が正しいとし、それを使用しても矛盾がなければ
正しかったとする方法です。
以下に、数学的帰納法を示します。
数学的帰納法 自然数nに関する命題について [1] n=1のとき、命題が成り立つ |
これは、[1]でn=1という最初の状態で式が成り立っていることを示し
[2]、[3]でn=kのときに成り立っていると、一つ上のn=k+1でも成り立つことを示します。
すると、n=1で成り立ち、一つ上のn=2でも成立、n=3でもn=4でも・・・
という具合にすべての自然数で成り立つことになります。
問題
1+2+22+・・・2n-1=2n-1 を証明せよ
解答
[1] n=1のとき、20=21-1 が成り立つ
[2] n=kのとき1+2+22+・・・2k-1=2k-1が成り立つとすると
[3] n=k+1のとき、
(左辺)=1+2+22+・・・2k-1+2k
(右辺)=2k+1-1=2k+2k-1
いずれも、両辺に2kが加算されているので
n=k+1のときでも等式が成立する。
よって、1+2+22+・・・2n-1=2n-1が成り立つ
線分ABを1:2に内分する点Pがある時図の位置にPがあります。
A-----------P--------------------------B 1 2
一般にA(x1,y1)とB(x2,y2)がPによってm:nに内分されるとき
Pのx(y)座標は次のようになります。
X=nx1 + mx2 m + n Y=ny1 + my2 m + n
問題 A(−2,5) B(4,−1)があるとき、 2:1に内分する点の座標を求めよ 解答 X=2・4+1・(−2) 2 + 1 =2 Y=2・(−1)+1・5 2 + 1 =1 よって、(2,1)
内分は点Pが線分AB内にある場合のことなのですが
外分は線分ABの外にある場合のことです。
外分点を求めるときは、先ほどの公式を利用します。
「m:nに外分」というときはどちらか一方の符号を反転することで
対応できます。
問題 A(−2,5) B(4,−1)があるとき、2:1に外分する点の座標を求めよ 解答 2:1に外分とは、2:−1に内分ということなので X=2・4−1・(−2) 2 − 1 =10 Y=2・(−1)−1・5 2 − 1 =−7 よって、(10,−7)
右図のような狐のような三角形では
「メネラウスの定理」を利用することができます。
メネラウスの定理は三角形の比をもとめるときに非常に便利です。
a c e = 1 b d f
この比のとりかたは少し複雑なので注意してください。
チェバの定理はメネラウスの定理を拡張したものです。
右図のような対称的な三角形に利用します。
公式自身は変わりませんが、比のとりかたが
先ほどと変わり、きれいな形をしています。
a c e = 1 b d f