ムーンライトながら

導入
注意点
乗り換えガイド
乗車レポート

※ここで紹介しているのは、ダイア改正前のものです。
  現在とは状況が異なっているのでご注意ください。


導入

「青春18切符」というのをご存じでしょうか?
この切符は、JRの普通電車、快速電車に乗り放題という切符です。
2300円相当で、東京から大阪、九州までいけるという安さから
大変な人気があります。

o14ticket2.jpg (3608 バイト)青春18切符

この切符で、JRの普通・快速電車に乗車が
できます。新幹線や、急行・特急・グリーン車
には乗車できません。

青春18切符の実物が右上のものです。
この切符は、春休み、夏休み、冬休みシーズン中に購入・使用ができます。
あるシーズン中に購入した切符はそのシーズン中に使用しないと無効です。

写真のように、5日分のスタンプが押せる部分があり、全部で
11500円です。(1日分に換算すると2300円)
しかし、1日分のみの販売などはできません。
どうしても1〜4日分をほしいという方は、ネットで切符の交換の場があるので
それを利用するといいでしょう。金券ショップではなかなか18切符は
手に入らないと思います。(特にシーズンの始め〜中盤まで)

その中で、東京から大阪方面に出かけるときに便利なのが
「ムーンライトながら」です。

o14map.gif (8678 バイト)

ムーンライトながら(以下、ながら)は東京駅を出発してから、大垣まで
ひたすら走り続ける夜行電車です。(図のだいだい色部分)

この区間を普通に行くと、東京−熱海、熱海−浜松、浜松−豊橋、豊橋−大垣
のように、多数の乗り換えが発生します。所要時間も6時間以上かかる上に
座れるという保証もありません。
しかし、ながらなら乗り換えなしで寝ている間につれていってくれます。
また、出発時には全席指定なので、確実に座席を確保できます。


注意点

このように便利な電車ですが、利用時にはテクや注意があります。
このあたりのことは、他の青春18切符関連のHPの方が詳しいと思うので
そちらを参照するといいでしょう。(→Yahoo-18切符

◇指定席券が必要

ながらは、車両によって次のようになります。
全席指定である区間は、指定席券がなければ乗車することもできません。

下り (日付変更:横浜)

号車 1〜3 4〜6 7〜9
東京〜小田原 指定席
小田原〜名古屋 指定席 自由席
名古屋〜大垣 自由席 × (切り離し)

上り (日付変更:安城)

号車 1〜3 4〜9
大垣〜熱海 指定席
熱海〜東京 指定席 自由席

 

o14sitei2.jpg (2278 バイト) ちなみに、指定席券は次のようなものです。

なお、指定席に日付は、乗車駅の日付となりますが、
発売日は、始発駅での日付の一ヶ月前です。

座席配置は次の通りです。

  −−−−−
    D
 ←  C  →
大垣     東京
1号車 B  9号車
    A
  −−−−−

◇日付変更駅

上り、下りとも、電車に乗車中に日付が変わりいます。
そのため、18切符は1日分必要では足りません。
しかし、出発駅から日付変更駅までの運賃が2300円以下の場合は
そこまでの普通の切符を用意すればOKです。
たとえば、東京から大垣に行く場合、東京−横浜間は450円なので
450円分の切符をあらかじめ用意しておくと、18切符を2日分使用しないで済みます。


乗り換えガイド

o14map.gif (8678 バイト)

東京から大阪に行く場合、図のような3種類の区間を通ることになります。
そこで、大垣と米原で乗り換えをすることになります。
このあたりは、詳細が他のHPで紹介されていないので、ここで紹介することにします。
(紹介しているのは、平日の下りのルートです。)

  大垣夜行
(臨時)
ながら 快速 新快 普通 快速 新快 普通 新快
始発 東京 東京 大垣 野洲 岡崎 長浜 長浜 大垣 米原
終着 大垣 大垣 網干 姫路 米原 加古川 姫路 米原 姫路
座席 Box 転換 Box 転換 転換 転換 転換   転換
編成 8両 6両 6両 8両 4両   8両   8両
岡崎 5:20 5:24 5:49
名古屋 6:04 6:18 6:40
大垣 6:38 6:55 7:02 7:22着
7:32発
8:12
米原 7:37着
7:50発
8:07 8:04着
8:14発
8:19着
8:25発
8:47 8:56
野洲 8:26 8:34 8:55 8:50 9:20
京都 9:00 9:00 9:28 9:17 9:47
大阪 9:36 9:30 10:06 9:45 10:10

2000/3/11施行ダイア

大垣での乗り換え

ながらの大垣到着は6:55です。大垣からは7:02始発の網干行き(米原、大阪経由)が
あるので、それに座れればBestです。しかし、青春18切符の時期は
臨時電車が6:38に到着するので、7:02の電車は混雑し、大阪までは座れません。

以下に、乗り換えパターンを用意しました。

一般的な乗り換え × 6:55→7:02 臨時電車が走っている日は、7:02の電車は
相当混雑します。(3/21は乗車率110%程度)
18切符利用者の大半(95%)がこれを利用します。
大阪までの2〜3時間、立ち続けることになります。
臨時電車でお先に 6:38→7:02 ながらから臨時電車に乗り換えるためには
豊橋で両者が並ぶときに乗り換える必要があります。
朝の4時ごろなので、結構つらいと思います。

大垣に着いたら、1番線から2番線に大急ぎで
移動します。(俗に言う「大垣バトル」)
もしここで座れなかった場合、大阪まで立ち続けることになるでしょう。

1つ見送る 6:55→7:32 一見座れそうなパターンですが、岡崎始発なのと
朝の通勤時間なので大垣到着時には結構混雑しています。
終点の米原まで、座るのは難しいです。
岡崎乗り換え 5:24→5:49 上の7:32大垣発の電車は、岡崎を5:49に出ます。
そこで、岡崎でながらから乗り換えましょう。
米原までの2時間、転換クロスシートで楽々座っていけます。
2つ見送る 6:55→8:12 いかに時間をつぶすかが問題になります。
この電車は、大垣始発なので、確実に座っていけるでしょう。
ただ、乗車時間30分のところでここまでするのは疑問があります。

米原での乗り換え

ここからいよいよ本命です。
米原〜大阪間は2時間かかるので是非、座っていきましょう。

そのまま 7:50 大垣で、7:02始発の電車の座れた場合、大阪までは
この電車を利用しましょう。米原での乗り換えは不要です。
8:14発快速 7:34、8:07
→8:14
大垣7:02発の電車に座れなかった場合or7:32の電車に
乗った場合がこのパターンに当たります。

8:07に到着すると、8:14発の電車が待ち受けています。
すぐに乗り込みましょう。(朝ラッシュ時なので)
これは、空席は多少あります。
しかし、後述の新快速に近江八幡で抜かれ、大阪には
20分遅れます。

8:25発新快速 7:34、8:07
→8:25
上と同じパターンです。

8:07に到着すると、すぐに行列ができます。
すぐ並びましょう。130km/hなので
大阪到着時には、7:50発の電車と比べ9分しか
遅れません。

8:56発新快速 8:07、8:47
→8:56
米原発なので、確実に座れます。
といっても、ラッシュ後なのでガラガラです。
大垣8:12発の電車と組み合わせればかなり楽になります。

お勧めコース

以上を総合して、お勧めのコースは次の3つです。

コース名 〜大垣   大垣〜米原   米原〜大阪 一言
ダッシュ 臨時→6:38 7:02→7:37 7:50→9:36 大垣での乗り換えは大変ですが
座れれば楽です。
楽々 岡崎乗り換え
→7:22
7:32→8:07 8:25→9:45 朝早く岡崎で乗り換えるのが
大変ですが、米原までの2時間
もう一眠りできます。
ガラガラ ながら→6:55 8:12→8:47 8:56→10:10 大垣でいかに時間をつぶすかが
鍵です。朝食などを調達しましょう。

乗車レポート

ムーンライトながら

夜の23時ごろ東京駅に到着すると、10番線はながら利用者でにぎわっていました。
23:43、定刻通りながらは東京駅を出発しました。
ながらに乗車にしてみて驚いたのは、女性が多いことです。
過半数は女性だった気がします。また、中高年の方も1割程度乗っていました。

横浜駅をすぎたあたりから、車掌が乗車券/指定席券の確認に来ました。
東京−横浜間の450円切符、指定席券、18切符を提示すると
450円切符は回収され、18切符に日付を入れられました。

小田原を過ぎ熱海あたりまで来ると、車内放送が自粛され、会話もほとんどなくなり
静かになります。私はモーターの付いている3号車に乗ったのですが
モーターの音はほとんどしませんでした。(加速時のみVVVF特有の音がします)

そんなときです。
函南駅の前でブレーキが掛かり、電車はついに函南駅で停車してしまいました。
社内放送が入り、「ただいま、函南−三島間で貨物列車が車両故障を起こして
停車しているため、この電車もしばらく函南駅で停車します。」とのことでした。
しかし、函南駅は通過駅なのでドアは開きません。
その後も、社内放送は何回も入りましたが電車はいっこうに動きません。
動いたのは30分も経った2:10でした。

電車は約30分遅れて静岡駅に到着しました。
電車はすぐに発車か?と思っていましたが、10分程度止まっていました。
この間に、貨物列車が通過していきました。
貨物列車は約24両編成でしたが、コンテナはほとんど積んでいませんでした。
貨物列車がホームの向こう側を通過するとき、下のトレーナー部分は見えないため
まるでコンテナだけが空中を猛スピードで通過する、不思議な光景でした。
このような通過待ちは、浜松、豊橋でもあったため、それぞれの駅でも20分程度待ちました。
浜松と豊橋では3本ずつ貨物列車が通過していきました。

豊橋からは各駅停車です。
このあたりになると、空がだんだん明るきなってきました。
名古屋に定刻より2分遅れで着くと、やっと臨時電車と対面し、追い抜いていきました。
最終的に、大垣には定刻通りの到着になりました。
大垣では、すでに2番線は人でいっぱいになっていてホームに降りるのも苦労しました。
私は、次の電車を待つことにしました。

大垣→米原

7:22になると、米原行きの普通電車が到着しました。
ところが、乗ってみると満席になっていました。
実は、通勤ラッシュの時間になっていたのです。
電車は30分ほどで米原に到着しました。
米原では反対ホームに電車が来ていましたが、次の新快速に乗ろうと
列がホームの反対まで続いていました。

私は、ここで朝食をとろうとしたのですがほとんどの店はやっていなく
何とか喫茶店で朝食をとることができました。

新快速

ホームに戻るとほとんど人がいなくなっていました。
私は9:16発の各駅停車姫路行きに乗りました。
実は、この電車は野洲で新快速になります。
乗ったときは、1両に1,2人しかいませんでしたが
野洲あたりではいっぱいになりました。

野洲からは新快速になりました。
速度は130km/h。通勤電車としては日本一だそうです。
体感でもかなり早く感じられます。また、転換クロスシートなので
非常に快適です。
JRの線路は狭軌なので高速性が弱いといわれますが、ここまで高速で
揺れが気にならなければ問題ないと思います。

このように快適なまま大阪に到着しました。


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