自作パソコン2

                  CPU編

CPUの種類

CPUは、パソコンの頭脳です。
ここの部品によって、パソコンの性能が大きく違ってきます。
CPUの性能は、Clockで大体の性能がわかります。
このClockというのは、マザーボード上を流れている外部Clockを
CPU内部で何倍かにしてCPUのClockにしています。
また、Pentium,Pentium llなどの種類によっても違ってきます。
また、最近になってIntelの互換CPUも流行っています。
これは、IntelのCPUに匹敵する性能を持ちながら、価格は半分程度です。
以下の表にまとめてみました。

メーカ CPU Clock 外部×
倍率
PIN cache L1(整)
+L1(浮)+L2
command MMX
Intel Pentium 60
66
75
90
100
120
133
150
166
200
60*1
66*1
50*1.5
60*1.5
66*1.5
60*2
66*2
60*2.5
66*2.5
66*3
Socket 7

(60,66MHz
を除く)
8k+8K x86 ×
MMX
Pentium
133
150
166
200
233
66*2
60*2.5
66*2.5
66*3
66*3.5
Socket 7 16k+16k x86
Pentium ll 233
266
300
333
350
400
450
66*3.5
66*4
66*4.5
66*5
100*3.5
100*4
100*4.5
Slot 1 32k+32k

+512k

RISC
Celeron 266
300
66*4
66*4.5
Slot 1 32k+32k RISC
新Celeron
(L2内臓)
300
333
366
400
433
466
500
533
566
600
633
667
700
66*4.5
66*5
66*5.5
66*6
66*6.5
66*7
66*7.5
66*8
66*8.5
66*9
66*9.5
66*10
66*10.5
Slot 1
 or
Socket 370
32k+32k

+128k

Pentium lll 450
500
550
600
650
700
750
800
850
533
600
667
733
800
866
933
1000
100*4.5
100*5
100*5.5
100*6
100*6.5
100*7
100*7.5
100*8
100*8.5
133*4
133*4.5
133*5
133*5.5
133*6
133*6.5
133*7
133*7.5
Slot 1
 or
Socket 370
32k+32k

+512k
(or 256K)

RISC
AMD K5 Socket 7 16k+8k RISC ×
K6 166
200
233
266
300
66*2.5
66*3
66*3.5
66*4
66*4.5
Socket 7 32k+32k RISC
K6 ll 266
300
333
350
380
400
450
475
500
550
 66*4
100*3
 95*3.5
100*3.5
 95*4
100*4
100*4.5
 95*5
100*5
100*5.5
K6 lll 400
450
100*4
100*4.5
32k+32k

+256k

Athlon 500
550
600
650
700
750
800
850
900
950
1000
1100
? Slot A

or

Socket A

512K
新Athlon

(Thunder
bird)

700
750
800
850
900
950
1000
1100
?  

Slot A

or

Socket A

256K
Duron 600
650
700
Socket A 64K
Cyrix 6x86 Socket 7 16k x86 ×
6x86MX 166
200
233
266
300
66*2
75*2
75*2.5
83*2.5
83*3
64k x86
M ll 266
300
333
333
366
400
433
83*2.5
66*3.5
83*3
75*3.5
100*2.5
95*3
?
64k x86
Cyrix lll 500
533
?
?
Socket 370 64k x86
IDT WinChip
(C6)
180
200
225
240
60*3
66*3
75*3
60*4
Socket 7 32k+32k RISC
WinChip 2 200
225
240
RISC

・Pentium

Pentiumは1993年に発表されたプロセッサーです。
トランジスターが310万個集積されています。
これには、「分岐予測」という機能があり、実行に時間のかかる「if」命令を
実行している間に、分岐を予測してあらかじめその処理を行うというものです。
最近のMMX Pentiumと区別するためにClassic Pentiumともいいます。
x86命令を処理するCISC方式(Compressed Instruction Set Computer
つまり、複雑な命令をこなせる方式)を使っています。

・MMX Pentium

Pentiumを改良したものです。
特徴として、1次キャッシュが16KBから32KBに倍増した点です。
つぎに、Pentiumの特徴でもあった「分岐予測」の精度が向上しています。
これによって、従来のアプリケーションでも10〜15%速度が上がっています。
しかし、実際には、25%程度向上するようです。
これは、Pentium166MHzとMMX Pentium133MHzの性能が同等ということになります。
第3に、マルチメディア関係の命令が新たに57種類追加されました。
この命令が扱えるアプリケーションでは、従来の50〜400%の性能が上がっています。

・Pentium Pro

表には載っていませんが、Pentiumの次の世代のプロセッサーとして
Pentium Proがあります。(Pentiumを586とすると、これは686)
このCPUは96年のはじめに発表されたもので、550万個のトランジスターが
載っています。また、2次キャッシュがCPU内にあるため
2次キャッシュと高速でデータのやり取りができます。
Pentium Proから、RISC方式(Reduced Instruction Set Computer
つまり、簡単な命令を高速にこなす方式)が取り入れられ
1つのx86命令を数個のRISC命令に変換して高速実行できます。
主にサーバー向けに作られたもので、一般にはあまりなじみのないプロセッサーです。

・Pentium II

Pentium IIはPentium ProにMMXテクノロジーを取り入れたものです。
Proでは苦手だった16Bit処理も高速にこなすことができます。
今年(98年)は、デスクトップのCPUはPentium IIが主流になるでしょう。
Pentium IIは、Slot 1というコネクターを採用しています。
これは、CPUモジュール内に2次キャッシュを内蔵させたためです。

・Pentium III

Pentium llの機能にKNIという新命令を加えています。
これによって、DVDのソフトウェアデコードが早くなるそうですが
実際にはPentium lllの優位性が見えてこないのが実状です。

・Celeron

Pentium IIの廉価版ですが、CPUクロックと同じ速さで動作する2次キャッシュが
128KB搭載されています。そのため、Pentiumllと互角かそれ以上の性能があります。
いま、CPUの業界で最も話題になっているシリーズです。
99年になって、Socket370を用いたモデルが登場しています。

・AMD

AMDの製品には,K5 K6 K6-2などがあります。
K-5は486時代のもので,現在ではほとんど見かけなくなりました。
K-6は、PentiumProに対応するプロセッサーです。
命令はRISCに変換され最大6個の同時実行ができます。
性能は、Socket7でありながらPentiumllに迫る性能を持っています。
K6-2は、K6にMMX処理を強化したものです。
具体的にはMMXの浮遊小数点の処理ができるようになり
3Dの表示が画期的に速くなっています。
K6-3は、K6-2の機能に加えて、256KBの2次キャッシュをCPUに内蔵しました。
しかも、CPUクロックと同じ速度で動作します。(Pentium llは半分の速度)

・Cyrix

Cyrixは低価格のCPUを製作しています。
MMX Pentiumにない「Out Of Order」という機能などを
備えることで、同ClockのPentiumよりも高速に処理できます。
そのため、「P-Rating」という表記で
MMX Pentiumではどのくらいの性能があるかを示しています。

・WinChip

低価格のCPU製作を目指しているのがIDTのWinChipです。
特徴として、CPUの半導体の面積を小さくし、命令実行Unitの
数を減らすことで高Clock、低価格にできるようにしているのですが
現在はまだ長所を生かせていません。
98年後半には、3DNow!機能を搭載したWinChip2が販売されています。


Intel CPUの歴史

Pentium II MMX Pentium Pentium
DESK NOTE DESK NOTE DESK NOTE
1995 120MHz
133MHz 90MHz
  
120MHz
1996 150MHz
166MHz
100MHz
133MHz
200MHz
150MHz
  
1997 166MHz
200MHz
150MHz
166MHz
233MHz
266MHz
300MHz
233MHz 133MHz
200MHz
233MHz
120MHz
1998 333MHz
350MHz
400MHz
233MHz
266MHz
450MHz
300MHz ?
1999 700MHz ?
2000 900MHz ?
2011 10 GHz ?


これを元にグラフをつくると次のようになります。

Clockの変化


今後のCPU

大まかなCPUの流れは次のようになります。

時期 Intel AMD Cyrix IDT
98 1/4 Pentiumll 400MHz K6 300MHz MX 266 C6 225MHz
98 2/4 Celeron 266MHz K6-2 333MHz Mll 300 C6 240MHz
98 3/4 Celeron 300MHz K-2 350MHz Mll 333
Mll 350
WinChip2 266MHz
98 4/4 Celeron 333MHz
Mendocino
K6-2 400MHz
K6-3 400MHz
Cayenne WinChip2 300MHz
WinChip2+ 300MHz
99 1/2 Katmai 500MHz K7 Jalapeno WinChip2+NB 300MHz
WinChip3 600MHz
99 2/2 Coppermine 700MHz? ? ? ?

 

また、IntelはPentuimll 350MHzの価格を次のようにするといっています。

CPU 7/26 9/13 10/25 Katmai発表時
Katmai (512KB on die)
500MHz - - - 825
450MHz - - - 580
Pentium ll (512KB)
450MHz 670 670 560 525
400MHz 590 480 375 315
350MHz 425 300 215 190
333MHz 315 235 180 180
300MHz 210 190 190 -
266MHz 160 160 - -
233MHz 160 - - -
新Celeron (128KB on die)
366MHz - - - 190
333MHz - 190 160 150
300MHz - 150 140 110
Celeron (No L2)
300MHz 110 110 95 95
266MHz 90 90 - -

※単位はドル

また、Celeroon 266MHzは7月にも$100(\14000)以下に
Mendocinoは9月に$190(\26600)で登場するとしています。
CPU市場は、99年は激動の年になるといわれています。

impressの「Weekly海外ニュース」より引用

用語 「ムーアの法則」

「新しく開発されるチップの能力は、それ以前の最新チップの能力の約2倍であり、
そのペースは18〜24カ月である。」とうのがムーアの法則です。
上の表からもわかるように、大体1.5年でCPUの速度が倍になっています。

●さらに未来を占う

21世紀のパソコンを予想してみました。

2000年〜2010年にはパソコンとデジタルテレビが融合し
Video on demondが実現されている家庭もあるでしょう。
一人一台程度まで普及すると考えられます。

このころのパソコンは、USBとIEEE1394によって簡単に拡張でき、
ほとんどのパソコンはネットワークにつながることになります。
通信は、NTTが2005年までに月額1万円程度で10Mbpsを実現するという
「メガメディア」構想が実現しているでしょう。
また、2010年からは、最高600Mbpsを実現するという「B-ISDN」が
本格的に動き出しているといわれています。
しかし、現行のアナログ回線も数多く残ることも考えられます。
将来的には、光ファイバーを利用した10Mbps通信と、
現行のアナログ回線を利用した56kbpsが主流ではないでしょうか?
(ちなみに、1.5MbpsでVHS、4Mbpsで原稿テレビ放送画質のTVがみられます。)

SoftはWindows系と、Java系の2種類が台頭するでしょう。

CPUは2〜5GHzまで上がると思いますが、波長の関係から
このあたりが上限となります。処理能力が、さらに向上して
映像関係が飛躍的に進歩しているでしょう。

パソコンの価格はNetworkComputerで5万程度、ノートPCやDeskTopは10万程度
まで下がっていると考えられます。

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